江戸時代の国学者である大石千引 おおいし ちびき は語学書『 言元梯 げんげんてい=語学に関する書物 』の中で、「うらうら」は「ゆらゆら 寛々 」が転じたものとしていて、ゆらゆらは「ゆったりとした」といった意味と考えられています。 春のうららの 隅田川 すみだがわ のぼりくだりの 船人が 櫂 かひ のしづくも 花と散る ながめを何に たとふべき 見ずやあけぼの 露浴びて われにもの言ふ 桜木 さくらぎ を 見ずや夕ぐれ 手をのべて われさしまねく 青柳 あおやぎ を 錦 にしき おりなす 長堤 ちょうてい に 暮るればのぼる おぼろ月 げに一刻も 千金の ながめを何に たとふべき 「春うらら」という言葉を聞いて、この歌を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。.
.
.